行雲流水 -Wander as a cloud-

長春-上海 中国自転車の旅

葫蘆(コロ)島の海

昨日は真っ暗闇の中を走ってホテルにチェックインしたので
葫蘆(コロ)島市内の街の様子がよく分からなかった。
ホテルの部屋から外を望むと眼下に賑やかな駅前広場が広がっている。
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葫蘆島。
この場所には我々日本人が忘れてはならない歴史がある。
終戦の翌年の1946年5月7日。
この葫蘆島の港から中国東北部に住んでいた在留日本人たちの引き揚げが始まった。
1948年の9月20日までにこの地から出航した引き揚げ船で帰国した日本人の数は
105万1047人に上る。
僕が長春(戦時中の新京)からここまで自転車で走った700km近い道のりは
旧満州地帯からの引き揚げ者たちがたどった道でもある。
その長い道のりの間に、ある者は病に倒れ、ある者は肉親を失い、そしてある者は残留孤児となった。
葫蘆島の海を臨む丘の上に、記念碑があると聞いたので、ぜひ行ってみたいと思った。

ホテルの従業員に聞いてみたのだが、ほとんどの人たちはその記念碑の存在を知らなかった。
ようやく5人目にして、
「たぶん『望海寺』の近くだと思うから、3番のバスを追っかけて行けば着くはずだよ。」
と教えてくれた。

距離もまったく分からなかったのだが、まあ路線バスで行ける場所だからそんなに遠くはないだろうと、
そのまま自転車でバスを追いかけた。

結局20Km近く走ることになったのは予想外だったが…。

坂道を5つほど越え、「望海寺」の標識が見えた時、その後ろにようやく海が現れた。
長春から走りに走ってついに海に出たのだ!

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3路バスの終点、「望海寺」で記念碑はどこかと聞くと、更に丘を登らなければならないとのこと。
かなりキツイ坂で道も悪いので自転車を押して登る。
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え?もっと上?
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悪路を登りきった丘の上にようやくそれはあった。
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石碑の前には紺碧の海が広がっている。
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この地から帰国できず無念の死をとげた人たちのことを想い眼下の海に向かってしばし黙祷。

3年前にここに記念碑が建った時には、平和公園が作られるという計画もあったらしいが、
通りがかった地元の人の話ではその計画は立ち消えになってしまったらしい。
残念な話である。

15時半、今日の目的地「興城」に向かって出発。
約3時間弱で興城到着。
興城についての事前知識は全くなかったので、
駅に向かって走っていたら、突然立派な城門が現れたのでビックリ!
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城門をくぐると、石畳の町並みが広がり、ちょっとタイムスリップしたような気分だ。
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今日は晟都賓館に宿泊。(120元)
本日の走行距離は56Kmだった。









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この記事のコメント

この町にそんな歴史があったのですね。
勉強になりました。
ところで、空が青いですね。
この季節だからでしょうか。
日本にいると、中国の空は青くないとばかり思っていました。
2008-10-04 Sat 14:35 | URL | karimero [ 編集]
大都市の中心からちょっと外れれば
きれいな青空が見られる場所の方がまだまだ
多いです。
もしかしたら季節にもよるのかもしれませんが…。
吉林、遼寧では青空の下を走れて良かったです!

2008-10-04 Sat 22:14 | URL | TOGA [ 編集]
v-22ご無沙汰しております。
今、お気に入りにあるブログの旅をしてました。
久しぶりにクリックしてみたら・・・あら。
ほんと、敬服です。お気をつけて!
2008-10-06 Mon 00:19 | URL | katosanae [ 編集]
先生!お久しぶりです!
ちょっと呆れられそうですが、再び旅を始めております。
11月下旬に帰国したらご挨拶に伺いますね!
2008-10-06 Mon 09:31 | URL | TOGA [ 編集]

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